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歌うたい永野寛子の記憶のしらべ


by mainoji
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My Foolish Heart その2

昨日のブログを読んで
兄弟子であり慶應義塾大学の先生でいらっしゃる奥出直人先生から
素敵な解釈つき全訳が届きました
完璧なる解説なので
私一人で味わっているだけではもったいない
皆様にもご紹介させていただくことにしました


『My Foolish Heart』 1949年
Words By NED WASHINGTON Music By VICTOR YOUNG

The scene is set for dreaming, love's knocking at the door,
うっとりするような場所ね。恋が扉をノックしているわ。

But oh, my heart, I'm reluctant to start for we've been fooled before.
でもねえ、我が心さん、私は恋には用心深いのよ、だって、あなたと私、昔お馬鹿なこ
とをしてしまったじゃない。
<コメント>
我が心として擬人法で語りかけて、以後、それをyou とする。するとYou and I でwe になる。以下、この視点で解釈すると

The night is a lovely tune, beware my foolish heart.
今夜はうっとりとする歌。あなたは惚れっぽいのだから注意しないと。

<コメント>
でももう心がドキドキしちゃっている。

How white the ever constant moon, take care my foolish heart
<コメント>
ここ、意味不明。英語でも意味不明なんじゃないかな。いずれにしてもムードたっぷりだから注意してね愚かなあなた、という感じ。


There's a line between love and fascination
恋と魅惑の間には違いがあるの。
<コメント>
fascinationは何かに惹き付けられている状態。

That's hard to see on an evening such as this,
でもその違いを見分けるのは今晩みたいな夜には難しいわ。

For they both give the very same sensation
だって、恋も魅惑も同じ歓びを与えてくれるの。
<コメント>
sensation は身体的な歓びを得ている状態。

when you're lost in the magic of a kiss.
あなたはキスの魔法にかかってしまうとなにもかも忘れてしまうのだから。

His lips are much too close to mine, beware my foolish heart.
彼の唇があまりに近すぎるわ。惚れっぽいあなたはこころしないと。

<コメント>
ここから現状描写に移り、

But should our eager lips combine then let the fire start.
でも、ひょっとして私たちの激しい唇が(彼の唇と)あわさって、恋の炎に火がついちゃった
りして・・・

ここは激しいではなくて、貪欲な唇が勝手に、というかんじで、

But should our eager lips combine then let the fire start.

でも、万が一、私たちの情熱的な唇が(彼の唇と)あわさってしまって、勝手に恋の炎がもえあがったり
りしたらどうなるのかしら?

<コメント>
ここは仮定法。条件のifをshouldの倒置構文でifを省略する文語的な用法。僕は文語
文章が繰り返しになってしまっているので変更。

体ではなくて、口語で訳しちゃったけど。もし激しい唇が合わさって恋の炎がも
えあがっても、誰も私たちを責めないわ、という意味。 Should our eager
lips combine then let the fire start, no one would blame us. の最後が省
略されている。ここがこの歌の一番のポイント。また男にくらっときちゃっ
たわけですね。万が一情熱の炎が燃えたらどうしましょう、という感じなんだけ
ど、やっぱり進んでしまって、となる。感情が盛り上がる時には仮定法を使うこ
とが多い。ここで燃え上がっても私たち(自分と我が心)を責める人はいないわ、ということ。


For this time it isn't fascination, or a dream that will fade and fall
apart.
でもいいの。今度は魅惑ではないわ。それに夢が消えていくことも壊れることも
ないわ。

It's love this time, it's love, my foolish heart.
今回こそこれは恋よ、大丈夫よ、惚れっぽいあなたでも。

<コメント>
とまあ、こうして、僕の解釈だとまた悪い男の腕に抱かれてしまったわけです。惚れっぽいが心
が純情な女の子の歌。寛子さんの解釈だと本当の恋が始まる歌。


ジョー・ウィリアムスは惚れっぽい純情な男の歌で唄っています。今回こそ上手く行って Lover come back to me! とならないと良いけれ
ど。ちなみにLover Come の方も、惚れっぽい女(男)の純情の歌です。勝手に好きになって、相手が去って悲しむという純情。ではまたね。



私の解釈では
本当の恋といいますか、
それもはじまってみないとわからない
でも、毎回恋をするたびに思うことだけど
こんどこそが最後の恋であってほしい
という思いを最後の一行に込めているのです

私は英語はできませんし
日本語もあやしい^^
本当に言葉って
受け取り方によって
気持ちが変わってきます
難しい・・・・
人と人との会話で
勝手な解釈は困りものだけど
歌を歌うということにおいては
思いを込めるためにもそれもありかな、と
自分で言い訳をしておきます^^

さて、次はラバカンかな?^^
by mainoji | 2006-12-06 08:38 | ♪毎日のこと